【新穂高から日本海へ】 9日目 日本アルプス横断の旅

PENTAGON

2015年08月27日 11:30

8月16日 最終日 晴

目覚めなくてもいいのに、AM2時頃目が覚めます。
トイレに行こうと思って外に出ると、満点の星空でした。
山間の馬場島、真っ暗で明かりも無いのでここも星空がとても綺麗です。

テントに戻り、しばらくボーっとしてたら、またウトウトと。。。
今日はもう慌てなくて良いんだな、と思ったら再び眠りに落ちました。

2度寝して5時過ぎに目が覚め、そこから朝食と出発の準備をします。

今日は旅の最終日。
馬場島から日本海まで約30km歩きます。
トランスジャパンアルプスレースのスタート地点、ミラージュランドを目指します。


昨夜、肉に集中しすぎてやり忘れたザックの整理です。
家内に軽装ザックを持ってきてもらっているので、重いザックは車に預けます。


色々と準備してノンビリ。
カミさんと娘に見守られながら7:30スタートです。
とっても軽装です。



さようなら、剱岳。
ありがとうございました。


早月川の水はとても綺麗です♪



少し歩くと「ゾロメキ神社」と言う神社がありました。
早月川水系の水の神様を祭ってあるようです。



今日の行程は約30kmです。
時速5キロで歩ければ、大体6時間で歩けるはずです。
グーグル先生は5時間半で行けと仰いますが、それは色々に無茶な話です。
最初の1時間は時速4.8kmほどで歩けました。


剱の北方稜線、綺麗ですね。



しかし、天気も良く平地は気温の上昇が激しくて、暑くて暑くて・・・
一気に体力が奪われ、どんどん足並みは遅くなります。

暑い・・・


道端の何気ない空き地に、早月川の砂防ダムについての説明が書いてありました。
草ぼうぼうで、車も寄らないような所です。
こんなに立説明版があるのに、きっと誰も見る人は居ないのだろうな・・・
と思います。


そしてその向こうには大きな砂防ダムです。


最初の集落、伊折地区にやってきました。
道端に水場がありまして、歩行者にはとてもありがたいです。
水を頭から被りすっきりです♪
冷たくて気持ち良いです♪


さらに歩いて伊折橋です。
橋の真ん中から剱方面を見ると、とても綺麗です♪
と思ったら・・・


ふるさと眺望点だそうです。
でも、橋の欄干のド真ん中にこれを張ってあっても、誰も気付かないと思うのですが。。。
歩く人は少ないでしょうし。


雲は秋色に入りかけです。



さらに水場です、助かります♪
サラサラと流れ出る水の音だけでも清涼感が漂うのに、触れると息子が叫ぶほど冷たくて気持ち良いです。



やがて県道67号を歩きますが、一部は造成中で砂利道でした。



上市町を出て、滑川市に入ります。



この道路脇にある除雪目標のポールですが・・・



収納できます(笑
(もちろん元に戻しました)



5時間弱ほど、18kmを歩いて箕輪のダムの脇まで来ました。



ダムサイドに休憩場所を発見しました。
風が吹きぬけて気持ちよく、早月川の澄んだ水が良く見えて涼しいところでしたので、ここでお昼ご飯にしました。
持ってきたパンを食します。

しかし、少し量が足りなかったので・・・



すぐ近くの「みのわファミリーハウス」のレストランで足りない分を補充しました。

小一時間ほど休憩してから出発します。
と言うか、エアコンの効いた部屋からの脱出に困難を要しました(笑




県道67号はダムで早月川を渡るのですが、その内また戻ります。
地図を見るとまっすぐいける道がありそうなので行って見ました。
砂利道で狭く、車は通行止めのようです。


無事通り抜けられました(^^)
そしてそこからは左右の山のは消え、広い平野へと景色を変えていきます。
とうとう山が無くなった。。。


どこまでも続く田んぼの向こうに、なにやら黒い線が。。。

とうとう日本海が見えた!
来たな~・・・



ここから川近くの道を歩きたいので、少し水路の入り組んだ道を行きます。



振り返ると剱岳は雲の中でした。



遥か遠くに観覧車が見える。。。
あれがゴール地点のミラージュランドですね!
見えてきましたよ~♪



この水路のあたりは入り組んでいて分かりにくいので、グーグル先生に助けを求めます。
街に下りてくると文明の利器が使えて良いですね♪


水路の地区を抜けて、早月川沿いの道に出ました。
後10kmほど、頑張って行きましょう。
照りつける日差しが容赦なく体力を奪います。
息子も私も暑さでかなりやられてます。
日影が欲しいです。。。



早月川を渡る送電線です。
鉄塔マニアにはたまたないですね。
左が懸垂型で、右が耐張型です。



北陸新幹線が通ります。
「つるぎ」はここを通らないんでしたっけ?



「お父さん、目が痛いよ~」
と言う息子。
まつげの上に塩の結晶がついています。
タオルをぬらして顔を拭きました。
私も体が塩っぽいです。


少し道を誤って、8号線で早月川を渡りました。
ホントはもう少し川沿いを歩くはずだったんですが、河原を歩かないとダメなんですね。



再び川沿いを歩くと、目の前には・・・


とうとう来た。。。



15:30 日本海に足を入れてゴール!
やり遂げた!
新穂高から100km9日間、よく頑張った!



迎えてくれたカミさんと娘。
家族の協力が無ければ、この旅はありえませんでした。
ホントに感謝しています。
ずっと放置しててごめんなさい。



当然ですが、標高0mです。
滅多に見ない数字は、少し嬉しいですね。



息子、珍しく物思いにふけっています。
旅の余韻を嚙みしめているようでしたので、しばらく1人にしました。

ここに到着する少し前から
「あー、着いちゃう。
お父さん、嬉しいんだけど何か嫌な感じがする~。」
と言ってました。
子供ながらに終わったポッカリ感があるのでしょう。

私も新穂高から100km弱を歩き日本海に足を入れた時は、きっと泣いてしまうかと思ってましたが涙は出ませんでした。
なんとも言えない嬉しさと共に、旅が終わってしまった寂しさが重なり合い、ただひたすらに達成感として押し寄せて来ました。
息子も同じだったらしく、小1時間ほどそれぞれに無言で海を眺めました。

この旅を始めた理由はまだ語れませんが、「あきらめない」精神は、少しは息子に伝わったのでは無いかと思います。
やると決めた以上はやる。それに向かって努力する。歩き続ける。
「負けない気持ち」が彼に伝わりますように。。。



この旅の目標になったトランスジャパンアルプスレースのスタート地点です。
記念に写真をとります。
かのレースの選手方、早い人は5日間、出会った宮崎選手も8日間で太平洋まで駆け抜けます。



そのスタート地点に息子が岩で書いた「ゴール」の文字。
ホントによく頑張った。
君と歩いた夏の大冒険、私は忘れない。



この旅を遂行するにあたり、アドバイスを頂いた方、関わる事が出来た方、また道ですれ違い声をかけて下さった方々、応援いただいた方々、皆様に感謝しております。
この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。


夏の大冒険は終わり、これでひと段落となりましたが、旅はまだまだ続きます。
今度は南ルートを繋いで、太平洋が待っています。
日本海への道は繋がりました、後は太平洋へ向かうだけ!

2015年8月 8~16日 
歩行距離 101.17km
累積標高差 登り6461m
       下り7548m

日本横断へ
総日数     13日間
総歩行距離    197.47km
総累積標高差 登り12481m
        下り14032m
        (※SMRT標高による)




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