小太郎山敗退 北岳を見て来ただけ 2日目

PENTAGON

2017年11月09日 17:05

11月5日

流石に19時に寝るもので、4時前には勝手に目が覚めました。
寝袋もこの気温でも暖かく、氷点下5度ぐらいまで寝られそうですね。
モンベルのダンウンハガー800の#2です。ちなみに、息子は#3。
息子、私より寒さに耐性があるらしく、冬でもいつも薄着で平気です。

とりあえず、お湯を沸かして寝起きのコーヒーを頂きます。
フライシートの裏側は、結露した水滴がバリバリに凍っていました。
息子を起こして出発の準備をします。
予定スタートタイムは5時。

気温が低かったので、私はそれなりに着込んだのですが、息子は割と薄着です。
いくら寒さに強いからって、それは薄着すぎないかと言い、もう少し着込むように提案したのですが…
却下されました。

しかし、この時ちゃんと着込ませておけば…
後々、これが致命的な判断だった事を知ることになります。


暗い中、ヘッデンの明かりを頼りに歩き始めます。
明るいうちに下見をしておいたので、行く方向はわかります。
写真は撮れなかったですが、北岳の山頂が目の前に見え、夜空に一面に広がる星空。
キーンと冷え込んだ空気も冷たく澄んで、最高の夜空でした。


20分ほど歩くと、後ろの鳳凰三山の稜線がほんのり赤く染まり始めました。


だんだん明るくなりますね。
朝一で息子のペースがなかなか上がらず、のんびり高度を稼いでいましたが…
この時は「朝一だから」と思っていました。


6時過ぎに日の出です。
休憩しながら日の出を見ていたところ、息子が訴えます。
「お父さん、体がおかしい。足が重くてすぐ疲れちゃう。」

なんと。
だからペースが上がらなかったのか。

すると、急に休憩しながら体をガタガタ震わせはじめて
「お父さん、寒い」
と言い出しました。

コレはまずいと思い、すぐに上から服を着させて、お湯を沸かして飲ませます。
日が出たので太陽の当たるところに座らせて…
ふとオデコを触ったら。。。

これ、熱あるね。

多分、急に体温が下がって体力を持っていかれたのでしょう。
だから朝もっと着込んでおけば良かったのに。。。

息子、普段は熱が出ることが滅多にないので、熱が上がった時の体の状態をあまり良くわかってないようです。
体がおかしいと訴えるしか出来なかったんですね。。。
「熱っぽい」とか言えるようになって欲しいものです。


体の震えが止まったころに、即決で下山開始です。
2500m地点にて、撤退します。
あーぁ…


暗い中登ってきたので気付きませんでしたが、池はすぐ下に見えていたんですね。
登ったようであんまり登ってなかったようです。


池までもどって、稜線から見える太陽を拝みます。
本日2度目の日の出(笑
そして、池は凍ってます。


北岳がきれいに見えます。
今日は、文字通りに北岳を見にキタダケか…


とりあえず、我が家に戻りました。


再び寝袋に潜り込み、朝ご飯を食べて暖かいスープを飲んだところで、やっと気持ちが元気になってきたようです。


持って行ったプラティパスの水が凍り始めていました。
さむっ


さて、息子もボチボチ元気になってきたので、帰りましょう。
テントを撤収して、名残惜しく北岳を眺めます。
流石に今から小太郎山は行けないですね。


どんどん閉めていく白根御池の小屋を後に、下山開始します。


昨日は無かった霜柱。
にょっきにょき生えてます。


第二ベンチもあっという間に通過し、第1ベンチまで来ました。
なんだか息子、足取り軽いじゃないですか。
ゲラゲラ笑いながら元気に下山。
なんで下山してるんだっけ?と思ってしまうほどです。

ふとオデコを触ると、普通…


これは下山すると元気になるパターンですね(# ゚Д゚)
白根御池分岐です。


つり橋。
複雑な気持ちで渡ります。


南側は紅葉。


北側にはアサヨ峰。
あそこも行かなければですね。


そして北岳…
何度も見てしまいます。


結果的に、北岳を見て来ただけとなってしまいました。
小太郎山、敗退です。

このあと11時のバスにのり、芦安の駐車場に戻りました。


バスの車窓から見えた小太郎山。
行きたかったぜぇ~。


来るときに見れなかった白根三山。
ホントに天気の良さが悔しさに拍車をかけます。


あまりに悔しいから、せめて食べたいものは食べて帰ると。
松本は信州五十六屋へと寄りました。
ちょっと満足です♪
すっかり元気な息子も、ペロリと平らげていました。


まぁ、今でこそ悔しいとか言えますが、それは大事に至らなかったから言えることで、もしあの時息子が回復しなければそれはそれで一大事になっていたでしょう。
やはり判断を間違わずにいる事は大事ですね。
あの時ちゃんと服を重ね着させておけば…
と、今後の忘れぬようにいたします。

山頂は踏めませんでしたが、景色も良い参考となりました。
南アルプス林道バスは、この日が最後の営業です。

北岳周辺は、これより人がグッと入らなくなり、春までは静かな時が流れるでしょう。。。


また来年、リベンジいたします。









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