Grand Circleの旅 Day9 グランド・キャニオンの谷底からTopへ

PENTAGON

2018年02月11日 12:30

昨夜早く寝た事もあり、朝はすっと目が覚めました。
ふと目が覚めた時、一瞬自分がどこに居て何をしているのかわからなくなる時があります。

視界に入る景色を眺めて、数秒の間を置いてから・・・

「あぁ、そうか。グランドキャニオンの底に居るんだ。」


なんだかんだで体は疲れています。
目を閉じてから、深く眠れたような・・・気がしました。

さぁ、今日も頑張って歩こう。



朝5:30より朝食です。
アメリカの一般的な朝食。
パンケーキ、スクランブルエッグ、ベーコン、ソーセージ、フルーツ。
豪華な朝マック的な。

いや、でもファントムランチの食事はとても美味しいですね。
昨夜のカミさんたちのシチューも、かなり良かったようです。
ここは美味しいのですね。



ごちそうさまでした。


さて、出発の準備です。
今日は登山と同じく登る日。
どれだけでも早立ちしたいところですね。

6:30頃の出発となりました。
まずはこのノースリムの支流から、コロラド川の本流へ10分ほど歩きます。

真っ暗な中を歩きますが、かなりの数のシカが居ました。
まぁ沢山居ること。


さて、この橋から先は未踏の道。


今日登る、ブライト・エンジェル・トレイルへと向かいます。

少しの間、ミュールの詰め所の横を歩いたりすると・・・


すぐに看板です。
『Silver Bridge』
だそうで、これを渡って再びコロラド川の南岸へと戻ります。


ですがこの橋、正直この時間に通って良かったです。
下がアミアミで、昼間だと結構な恐怖感があるのでは無いかと思います。
じっと下を眺めると、不気味にヘッデンに照らされたコロラド川の流れが見えました。
夜の川って、少し怖いです。


対岸に渡るとしばらくはコロラド川沿いに下流へと歩きます。
まだヘッデンは必要ですが、ようやく明るみ始めてきました。


さらに下ると、対岸の瀬にボートやテント・・・
あれですね、コロラド川を1週間ぐらいかけて下る、ラフティングのツアーです。
やってみたいですね~。
1週間も丸々ラフティングが楽しめて、さらにグランドキャニオンの底を流れるって、楽しいでしょうね~♪


さて、ファントムランチから小一時間で、ようやくコロラド川から支流の谷に入り込むポイントに来ました。


ここにはトイレと休憩小屋があるので、小休止します。
コロラド川とはここでお別れになります。
また来ることはあるかな?できればまた来たい。
次はノースリムから歩くか、Tonto Trailを制覇したいです。


ここからしばらくは黒い壁の谷間を昇り詰めていく事になります。


昨夜、私は爆睡していて気づかなかったのですが、雨が降っていたようです。
その影響で道は少しぬかるんでいます。


何度か川を渡るポイントがありました。
登山靴の我々は問題なかったですが、楽してトレランシューズにした息子は焦ってました。
うまく切り抜けましたが(笑


さて、道を歩いていたら、谷沿いの小川の対岸になんだか洞窟発見。
男の子としてはああいうのは見逃せません。
何があるんだろう?とソワソワするのが普通かと・・・
もちろん見に行きます。


ヘッデンで中に入ってみると、洞窟の高さは3mぐらい、横幅2m、奥行き10mほどで行き止まりでした。
なんだろう、ここ?


良く見ると、壁に白い結晶のようなものが出ています。
もしかしてと思って少し手にとって舐めてみると、しょっぱい。
やっぱり塩でした。
岩塩が採れるのでしょうか?
でもこの深さは中途半端ですね。

結局よくわからないままでした。


続いて、ブライト・エンジェル・トレイルを歩きますが、今日は天気が良くないようです。
上の方は雨が降っているようです。
我々が居るあたりも霧雨のようになってきました。
まぁ、砂漠地帯にとっては恵みの雨なので、ザックカバーだけかけて、後は体で受けることにします。
酷くなったらレインギアを着ましょう。

そうそう、昨日は何の気なしに居ましたが、ファントムランチ周辺はやはり谷底。
気温が高くTシャツでもいられるぐらいの暖かさでした。
やはり高度を下げると暖かいのですね。
今日は登山と一緒で、高度をどんどん上げていきますので、だんだん寒くなるはずです。


緩やかな登り道だったのが、急に斜度が上がりジグを切って高度を稼いできました。
振り返ると、道がジグザグに見えます。

ここはデビルズ・スイッチバックと呼ばれているらしく、斜度がきつい上に直射日光が避けられるポイントも無く、夏場は9時までに通過しないとやられてしまうとの事でした。
確かに、結構きつかった。
でも今は冬なうえに、気持ちの良いシャワーでしたので、全然問題なく通過できました。



パノラマで上を見上げます。
まだまだ高度を上げますね。


さて、再び谷の底を歩きます。
天気も先ほどのデビルズスイッチバックの辺りが一番シャワーっぽかったのですが、既に回復傾向です。
ザックカバーも外して歩けるぐらいになってきました。


雨の影響なのか、何度か渡渉を繰り返します。


場所によっては、道が川になっていたり・・・
息子、器用に避けて歩いていました。
いいね、自分で足の踏み場を選べるようになってきましたね。


標高を上げるにつれて、だんだん地層も変化してきました。
この辺の壁はミルフィーユのようです。
なんだか美味しそう。


真正面の一番上の岩壁。
ちょっと白っぽい色って事は、あれがトップの積層かな・・・?
なんだか白すぎる?


右手はミルフィーユの積層。


こんなに美味しそうです。
これが見えるところで小休止することにしました。

しかし、休憩ポイントも真上を見ると・・・


こんな岩壁の下で、少し怖い感じです。
いつ石が崩れてきても不思議では無いですもんね。

でも、この地層を見ると色々と興味深く、
大きく見ると層がはっきり分かれていますが、寄ってみるとさらに数センチからミリ単位で細かく層が重なっているのがわかりました。
こうやって、何万年、何億年と積層を重ねて来たのですね。。。
地球って凄いな。


グランドキャニオンにかかる雲が幻想的です。
写真はノースリムの方になります。

さらに歩いてくると・・・


『Tonto East』の看板が見えました。
多分、そんなに入る人が居ないであろう踏み跡がほっそりと続いていました。
昨日のThe Tipoffまで続いている道ですね。
歩いてみたいですね、またいつの日か。

さて、この分岐が出てきたという事は、まもなくキャンプ場です。

看板も見えてきました。


『Indian Garden Campground』(インディアン・ガーデン・キャンプグランド)です。
距離的に、サウスリムとコロラド川の中間点ぐらいになるキャンプ場です。
程よく木々も茂り、気持ちの良い所ですね。


ここはWater pointもあります。もちろん飲料水です。
余談ですが、グランドキャニオンのサウスリムには川がありません。水が無いのです。
でも、サウスリムにはグランドキャニオン・ビレッジと言う、観光地があり、ホテルやネイチャーセンター等かなりの水が必要なのです。
しかし水は無いのです。
どうやってサウスリムで水を確保しているかと言うと、実はノースリムからWater Pipelineで谷底経由で再びサウスリムに上げると言う事をして、水を引いています。
ブライトエンジェルトレイルは谷底からココまでの間、登山道の下にはそのパイプが埋め込まれていました。
たまに露出している所がありましたね。

で、このインディアン・ガーデンにはその中継点のポンプ小屋があります。
さすがに一旦谷底に落ちた水をまた上にあげるにしても、サイホンの原理だけではサウスリムに上げる圧力が稼げないようですね。
大体、谷の上から谷底に落とした水、ノースリムだと1700mも落差があるので水圧はかなりのものです。
パイプが圧壊して破損したときは、消防の放水どころの騒ぎではない訳です。
そんな写真をどこかで見ましたが、見事でした(笑

で・・・
そのポンプ小屋はやけに静かだな・・・
と思ったら、上からおっちゃんが降りてきてポンプ小屋のカギを開けて入っていきます。
何事かと聞いたら

『昨夜、ポンプが止まっちまってね、上では水が無くなって大変だったよ。シャワーも浴びれない人が沢山いたんだ。ポンプをリセットしに来たよ、Hahahaha』

なんと。
父母、娘、大丈夫であったろうか?
後から聞いたら問題は無かったようですが、この時は少し不安に感じました。


さて、ここからサウスリムまで4.5マイル(7.2㎞)です。

ですが、ここで少し欲が。。。
このインディアン・ガーデンはブライトエンジェルトレイルの中間点ですが、先に説明したTonto Trailの交差点でもあります。
そして、実はもう一本・・・
Plateau Point(プラトー・ポイント)と言う展望地へ行ける分岐点でもあるのです。

今歩いてきたブライトエンジェルの一段上のステップを、コロラド川上部にすとんと切れ落ちてるポイントまで行く事が出来るんです。
もう、地形図で見ても間違いなく景色が綺麗だろうと予想できる場所です。
流石に、また次の機会と言いながらも、もう二度と来れないんじゃないかと言う思いもあり・・・
わがままを言って行かせてもらう事にしました。
片道1.5マイル(2.4㎞)で、高低差はそんなに無いので1時間ほどで往復できます。

私と息子が往復している間、カミさん、妹夫婦、Yちゃんの4人で私と息子の荷物を持って先行しててくれる事になりました。
私たちは手ぶらで往復できます。
正直、この時期だからできる事です。
夏場は気温の高い炎天下で、なんの光も遮る事の無い大地を片道1.5マイル行く事は結構な自殺行為です。
幸い、今は冬、気温も低く天気も曇り、さらにゆっくり歩いてきたので体力十分。
条件としてはベストです。
走って往復しましょう。


まずはTonto Trailに沿って、インディアン・ガーデンのある谷間から抜け出します。




という事で、Tonto westへと続く道の分岐です。
ここからプラトーポイントへ分岐します。


振り返ると、こんな感じです。
上の方の白い地層がトップですね。
そして、あの上の方に見える白いのは雪です。
昨夜谷間は雨でしたが、トップでは雪が降っていたようですね。
雪のグランドキャニオンを見ることが出来るなんて、素晴らしい!

さらに走ります。
Goproがひっくり返っても。


ホントに気持ち良いんですよ。
こんな所走れるなんてもう無いだろうな~。


と言う事で、プラトーポイント手前のWater pointですが・・・
水は止まってました。
夏なら致命的ですね。

Grand Cynyon #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA


という事で、『Plateau Point』到着です。
いや、ここは凄い。

開けた360°、遠くに上へ向かう谷。
そして目の前にはズドンと切れ落ちた深い谷。

なんて言うんだろう、The Grand Canyonって感じです。
天気がカーンと晴れていたらそれはそれで素晴らしいでしょうが、砂漠地帯で曇り、雪も交えたこの景色もたまりません。
素晴らしい!



写真でも360°カメラでも、Goproでも伝えきれない、この場所は。
見に来て感じるしか無い場所だと思います。


足元からすっぽり落ちています。
かなりの高度感ですね。


このパノラマでも、180°ぐらいしか写せないですね。

さっと帰るはずだったのに、あまりに素晴らしすぎて息子としばらく眺め続けていました。


あれの向こうは数百メートル落ちてコロラド川です。
危ない。


さて、あまり長いもできません、帰りましょう。
最後はプラトーポイントへ続く大地の上で
Grand Canyon #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA



素晴らしいトレイルでした。
再び走って走ってインディアン・ガーデンを目指し・・・



コミコミ40分で戻ってきました。
身軽って、速ーい。

さて、ガブガブ水を飲んで休憩もそこそこに出発します。
最大速で家族を追わないと。
一番重たい私の荷物を持たせてしまってます。


あれもレンジャーの詰め所ですね。


あの谷間に沿って、これからTopを目指して登っていきます。
しかし、ここからがきつかった・・・



壁が迫れば迫るほど、その圧倒的な高さに驚き、精神的にやられます。
まだあんなに登るのかと。


息子と二人、身軽なのでペースは落ちませんが・・・
正直私はいっぱいいっぱい。
でも息子は割と余裕そうです。
強くなったな、多分来年には山に行っても私が置いて行かれるでしょう。
息子の成長が嬉しくもあり、自分の劣化が悲しくもあり。
遠く日本から離れたアメリカの地で、現実を突きつけられて双方の気持ちでふと涙が流れたり。


ここから一気に斜度がきつくなり、地獄のスイッチバックが始まります。


目の前の壁は精神的にも大きな壁になり・・・


でも振り返ると素晴らしい渓谷。
なんてガシガシ歩いていたら、ようやくみんなに追い付きました。
あれ?まだインディアンガーデンから40分ぐらいしか登ってないのに…?

丁度みんなに追い付いたところで、ミュールの一団にも追い付きました。
ミュールに追い付くって、なかなかのペースなんですよ。
普通に歩けばミュールの方が速いので。
で、そのミュール達の顔に見覚えがあります。
昨日、下でエサをあげまくってたミュール達でした。
再会です、かわいー。
写真を撮り忘れてしまいましたが(^^;

さて、追い付いたのはこちらの『Three Mile Resthouse』の手前でです。
ですので、こ休憩所まで登ってからお昼ご飯にすることにしました。
いや、流石に体力が持ってかれています。
かなりきついですね。


そしてこの場所、風の通り道だったらしく、寒い事寒い事。
景色はべらぼうに良かったのですが・・・

Grand Canyon #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA


こんな感じです。


トイレに行って戻ると、なんだか荷物の前に仁王立ちしている息子とAくん。
荷物警備員だとか。
息子と遊んでいるのか、息子に遊ばれているのか・・・
追及は止めましょう。


さぁ、上を目指しましょう。
皆の服がモコモコなって来たの、わかります?
気温がガンガン下がり始めています。


しかし、私にとってここからが辛かったです。
流石にプラトーポイント往復と、ここまでの最大速でかなり体力が削られて、さらにここからがブライト・エンジェル・トレイルの核心部になってくるので・・・
もう既に無い体力をさらに削られる感じでした。


通りすがりのおじさんの説明では、あの上の所にホピの壁画があるそうで。
良く見えないですけど・・・
でも、その岩が崩れてしまって、今はあそこに一つしかない。
で、崩れた岩はこの足元にあるやつ。
これをひっくり返せば壁画が出てくるのだそうで。
流石にこの岩はひっくり返せないです。
おじさん、若いころはこの岩が上にあったそうで、壁画は全部みれたのだとか。
やっぱり崩落、浸食は進んでいるのですね。


息子とAくんはまたベッタリ。
真剣に話をしているので、なんの話か耳を澄ませると・・・
なんだか東証株価とか金利の話とか、えらい経済な話をしています。
こんなところで何の話をしてるんだか。
と言うか、息子理解できてるのかな(笑


景色は変わらない。
でも体力は低下中。

そして、この辺りである疑惑が確信に変わり始めていました。


カミさん、鬼体力の保持者であるという事。


昨日初めてこの高低差を降りたにもかかわらず、ケロっとしている。
そして、今日は登りの上に私の重い荷物を持って歩いたりしてもケロっとしている。

いくら私がへばっているからと言っても、まったくペースを落とすことなく、私のすぐ後ろからプレッシャーを与え続けてくる。。。

正直、私もつらいのでペースを落としますが・・・

カミさん、鬼プレッシャーで後ろからガシガシ詰めてきます。
そして多分、Yちゃんも登りが速い。

なんだか、色々な敗北感を背負いながら残りのトレイルを歩くこととなりました。
カミさん、超山向きじゃん。
知らなかった。。。

そしてグランドキャニオンの恐ろしさは、先に降りるという事ですね。
山なら、登ってて辛くなったり何かあれば降りると言う楽な方にシフトしますが、ここは降りてしまった分登らなければなりません。
下りで半分の体力を使うと、もう登れなくるのだな、と感じました。

計画する時は下りで1/4の体力で済むように考えて降りた方が良いでしょう。



デカい壁!
でも負けない!


岩のトンネルが見えてきました。
これが見えると、あともう少しなのだとか。
トンネルはこの後もう一つあります。


下は常にこんな景色です。
谷の向こうに見える大地にうっすらとトレイルが見えますが、あれが先ほどのプラトーポイントに行くトレイルです。
あれを走ってきたわけですね。


上まで歩いてくると、気温がかなり下がってきまして、とうとう雪が現れました。
後で聞いたら朝方では5㎝ほど積もっていたそうです。
なかなか降りましたね~。


あともう少し・・・

と歩いていると、上から呼ばれる声がしました。

あ、親父。

写真ではちょっとわかりにくいですが、父が待っててくれました。
なんだか嬉しいですね。
ホントにあともう少しなんだ。


右奥に見えるあれが最後のカーブです。

そしてとうとう・・・


登り切った!

歩いたよ、グランド・キャニオン!


流石に記念写真撮ります。
自撮りで撮ってたら、通りすがりのおじさんが撮ってくれました。
日本語が少し喋れるおじさんで、とても親切でした。

息子、よくやった。
カミさん、強かった。
Aくんも、妹も、Yちゃんも、みんなよく頑張った!


さぁ、あとは車までサウスリムを歩きます。


ビューポイントから今日歩いたトレイルを見ます。
この谷間を歩いてきたわけですね。
真ん中に横切っている谷間がコロラド川で、ここからは見えません。
プラトーポイントからさらに切れ落ちてますので。
で、この谷間の対岸側にまっすぐ向こうに延びている谷は、ノースリムへ向かうノース・カイバブ・トレイルのある支谷になります。

その交点の底に、ファントム・ランチはあるのです。
ここからは見えません。

いやー、歩いたな~。

車に戻り、即荷物の整理をします。
今日はこの後移動が待ってます。

でも・・・


糖分補給。
ドクター・ペッパー。
私、結構好きなんです。
で、自販機には日本には無いドクター・ペッパー・ゼロなるものがあったのですが・・・

売り切れでした。
飲んでみたかった。


さらに、失った体力を取り戻すために辛ラーメン。
こちらも大好物。
みんなでモリモリ頂きましたよ。

この後、もう一度サウスリムのほとりを息子と歩きました。
国立公園スタンプをもらいに。

アメリカの国立公園には必ずスタンプがあり、それを集める事が出来るのです。
『Passport To Your National Parks』
こんなやつです。
私とカミさんはもういいのですが、子供達にはそれぞれ妹が用意をしてくれました。
この旅最初の国立公園、キャニオン・デ・シェイでプレゼントされまして、それからスタンプを集めていました。
皆さん、キャニオン・デ・シェイを覚えていますか?(笑
これから大人になり、一生をかけてこのスタンプを集めてくれれば・・・


リム沿いに歩いている時にふと谷間を見ると、薄明光線が見えて谷間の一部に光がさしていました。
あ、天使の梯子だ・・・
なんかとても神々しい・・・

グランド・キャニオンを見に来る日本人は星の数ほどいる。
でも、この谷の底まで歩いた小学生は少ないだろうな。

この旅も間もなく終わる。
息子の小学生最後に海外の山、山では無かったけどトレイルを歩くという、親のエゴは達成できました。

正しかったのか、間違っていたのかなんて、わからない。
でも、ここまで君の前を全力で歩いてきたと自負している。
これから君は中学生になる。
ここから先は君の後ろを歩こう。
もう少しだけ、君が歩くのを見ているよ。
君が二十歳になった時、私はもう君の後ろを歩くことも辞めよう。
好きに生きると良い。

数年前の、息子の指定難病発覚から、一時期自分が絶望してしまったりしましたが、幸いなことにその病気もほぼ克服してきました。
医者からも、かなり良い方向であると聞いています。

負けない心を持ってもらうための日本列島横断。。
歩き続ければ必ず辿り着く。
欲しいのは、負けない心と行動力。
それを示すことは出来ただろうか?

今は分からなくていい。
君が私と同じ年になった時に、答えを次の世代に伝えてくれればいい。



息子とは、忘れられない思い出が多すぎるな。
カミさんとより多いよ(笑





荷物をまとめて最後のドライブ。
州道64号を南下します。
旅の終わりになんとなくふさわしいような、不思議な景観の中を走ります。


もう、こんな地平線を見ることも、走ることも無いかな?
ありがとう、アメリカ。


ちなみに、この州道64号はI-40まで続いていますが・・・
ユタ州の警察の収益、この道が一番売り上げが良いそうです。
レンタカーの皆さん、要注意ですよ~。


さて、一気に275マイル(440㎞)走ります。
I-40 に出た所で、先に寝てもらったA君に運転を変わり…
セリグマンの街を抜け、キングマンの街で州道93号へ。



大自然の中から大都会の中へ。
やって来たぜ~



ラスベガス!




10日目へ続く











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