2016年08月20日
【北沢峠から太平洋】 3日目 日本アルプス横断の旅 完結編
8月6日
3日目
この日は2時に起きました。
行程も長く、午後からの雷が怖いので早出する為です。

どんどん荷物をまとめて、3:00に熊ノ平をスタートしました。
生活サイクルが本格的に山化していきます。

昨日明るいうちに少し先まで下見したおいたので迷いは無いです。
こちらが塩見岳。
行きましょう、仙塩尾根へ。

暗い中に看板です。
安部新倉岳は登山道から1分外れた所にあります。
もちろん寄りますよ~。

暗くて山頂標が分からなかったのですが、三角点はタッチです。
三等三角点
点名「安部荒倉」
百高山35座目になります。

しばらく歩くと、ようやく空が明るみ始めてきました。
目の前は広河内岳でしょうか?

竜飛見晴に到着です。
少し腰を下ろして休みますが・・・
まだまだ塩見岳は遠いですね。

でもしっかりと熊ノ平方面は遠ざかっています。

やがて少し歩くと登山道に分岐点が来ます。
新蛇抜山です、もちろんこちらも寄ります。

新蛇抜山
百高山36座目!
三角点はありません。

少しずつ近づく塩見岳に・・・

少しずつ遠ざかる間ノ岳。

山頂を頂いたら足早に仙塩尾根を歩き続けます。
このあたりはずっと樹林帯を行きます。
息子、どうやら3日目にして体が山になってきたらしく、ペースが上がり始めました。
私、全然付いて行けません。

そして樹林帯の中で迎える日の出です。
やがて道は少しずつ高度を上げ始めます。
もう少しで北荒川岳の山頂が近いことが分かってたので、もう付いて行けない息子を山頂で待つようにと先行させました。
私は荷物が重く、まだまだそのペースでは歩けません。
しばらくして森林限界近い高いハイマツの間をくぐっていると、遠くから息子の声。
「お父さん、あと1分だよ~」
なんだか凄く悔しいですね(笑

ハイマツから抜け出た瞬間に、目の前にはドーンと塩見岳が君臨していました。
あー・・・近い。
カッコイイな~。
漆黒の鉄兜!

6;30
山頂標が無かったので、こちらを頂きます。
北荒川岳!三角点タッチ♪
三等三角点
点名「伊那荒倉」
100高山37座目!

振り返ると、遠く仙丈ケ岳まで見えます。
歩いてきた仙塩尾根、長いですね~。

遠く、中央アルプスが見えます。
歩いてきた道、戸倉山、地蔵尾根まで一望でした。
あれを越えて、歩いた線が繋がっています。

そして遠くは富士山。
この旅初めてお目にかかります。

まだ六時半ですが、ここまで3時間半かけてきたので、ここでしばらく休憩しました。
携帯の電波が入ったので、ヤマテンやらなんやら、天気予報を見まくりです。
すると・・・
どうやら前日までの天気予報と違う感じです。
午後からの雨や雷も、今日はさらに遅い時間になりそうな気配。
これは蝙蝠岳に行けるかな?
それでは塩見岳方面へ行きましょう。

ここは北荒川岳の旧テン場です。
今は幕営禁止です。
ここが使えれば色々に旅の計算が楽になるポイントなのですが・・・
様々な理由により閉鎖されたテン場です。テントを張ってはいけません。

テン場からはお花畑を抜けて塩見岳へ向かいます。
綺麗な所ですね。

塩見岳が近づくと、ドンドン高度を上げ始めます。
あの最後の坂、きつそうですね。。。

さぁ、もう少しだよ!
って、調子の良い息子にはあんまり関係ないようです。

急登直前で休憩します。
が、私は休むと体が動かなくなりそうなので直ぐに発ちました。
息子には「気が向いたらおいで~」
と言ったら、しばらく休んでました。

それにしても今日は天気が良いです。
ここ数日のように沸き立つ雲も無く、仙塩尾根が一望です。
こんな長大な尾根を歩いてきたんですね。

あっと言う間に息子が追いついてきました。
が
「お父さん、僕怖い。」
と息子。
ザレた急登&右側崩落地で、息子の足がプルプルしています。
確かに、一発滑ればアウトな所ですね。
自分の前を行かせることにしました。

9:00北俣岳分岐に到着です。
さて、ここで息子と作戦会議です。
ここから蝙蝠岳は往復4時間。
まず行ける体力があるのか?
天気は持つのか?
携帯の電波が入るので、天気予報や雨雲レーダーを見ると、6時間後まで雨雲は来ないようです。
周りを見ても、まだ沸き立つ雲も無い。
息子はここの登りでエネルギーを消費したものの、行けると言います。
今回の旅はまだ3日目ですが、テントを張ってから雨だったり、今日のこの天気だったり、なんだかツイている気がします。
きっと選択は間違わない!
行こう!蝙蝠岳!

ザックをデポして、水・軽食・カッパ・貴重品・ヒトココをだけを持って行きます。
デポしたザックにはザックカバーをかけて、ハイマツの下に置いて行きました。

まずは北俣岳までの岩陵帯です。
岩場とハイマツ漕ぎの20分。
切れ落ちていたり、結構な所でした。
難易度は西穂独標クラスでしょうか?

北俣岳から見る塩見岳です。
こちらから見る事はなかなか無いのですが、これもまたカッコイイですね。
塩見岳は地味だと言われますが、いやいや充分派手な山だと思いますよ。

南に目を向けると荒川三山です。
天気も良く素敵な景色ですね♪

北俣岳からは丸い小石の歩きやすい稜線が続きます。
前方には蝙蝠岳です。
近いようで遠いですよ。
そしてこの時、前方向こうからこの稜線を走って来る方が見えました。
凄い、走ってる・・・

稜線は緩やかなようですが、かなり高度を下げます。
バックには塩見岳です。
息子、やはり相当足に来ているようで、空荷でもペースが上がらなくなってきました。
そりゃそうです、ここまで熊ノ平からかなり歩いています。
急がせずに、ペースを合わせて歩きます。

一旦樹林帯に入った後、再び高度を上げると、目の前にはようやく・・・

11:00
蝙蝠岳山頂、頂きました!
百高山38座目!

そして三角点タッチ♪
三等三角点
点名「中俣」
私と息子のペースだと、ココだけを目的にしてくれば往復3日はかかる場所です。
往復4時間でこれるなら、是非寄りたいと息子と話していたのですが・・・
念願かなって来ることが出来ました。
人が居ない、そして南アルプスの深部の山々がいつもと違う角度から見えます。
素晴らしい山頂と稜線です。
ここでゆっくり休むか!
と息子に言ったのですが、
「お父さん、また2時間戻るんだよ。そこから小屋まで1時間半。
雷が来たら怖いから、もう帰ろうよ。」
と、なんと慎重派なのかビビリーな息子。
でも言う事はごもっともなので、10分だけ腰を下ろして休んだら、早々に立ち去ることにしました。
息子は山頂標に、「またね~」と言いましたが、また来る事はあるでしょうか・・・?

再び北俣岳へと戻りますが、少し雲が出始めましたね・・・

近くて遠い、蝙蝠岳。
この稜線を甘く見てはいけません。
地味に体にきます。
そしてこの辺りで先ほど稜線を走っていた方と再びすれ違いました。
お話を聞くと、今朝畑薙を出てきて、蝙蝠尾根を通って塩見岳を日帰りだとか・・・
なんとも超人です、凄すぎます!

北俣岳に戻りました。
塩見岳、相変わらずカッコイイです。
雲が増えてきたので急ぎましょう。

13:10
デポしたザックを回収して荷物を再パッキングです。
その間息子を休ませて、10分程で出発しました。

塩見岳への登り途中。
こんな所がありました。
左右がスッパリと切れ落ちてる痩せ尾根です。
一コケで終了するポイントです。
息子が怖いと言うので、気休めにスリングを出して息子のザックに引っ掛けて私が持ちます。
それだけで少し安心するようでした。
無事通過です。

14:00
塩見岳東峰です。
3年ぶり、2回目!
長い長い仙塩尾根を地蔵尾根を含めて完歩出来ました。
ホントに長い尾根でした!
山頂は2回目なので写真を撮ったらすぐに西峰に移動します。

西峰の三角点!
二等三角点
点名「塩見山」!

こちらは御料局の三角点ですね。
と、ここで体がきついと言う息子。
少し休憩しようか。
とザックを下ろして腰を下ろした瞬間・・・
ゴロゴロゴロ・・・・・
と遠く雷轟が聞こえ始めました。
よく見ると三伏峠の方の山は真っ黒な雲の中。
息子、スクッと立って、
「お父さん、行こうか。」
とそそくさとザックを担ぎます。
なんとも臆病な。。。

そして塩見岳の下り斜面の岩場。
3年前はロープで確保しながらプルプルしていたこの場所を、
今日一番のスピードでスイスイ降りて行きます。
ビビリパワー炸裂です。
鬼の様に速い!
確保しているスリングが引っ張られっぱなしです。
「お父さん、急がないと!」
いや、転んで落ちるほうが怖いんですが・・・

幸いな事に雷の音は近づくことも無く遠ざかり始めたのですが、息子は
「油断できないからね!」
とペースが落ちません。

山頂から塩見小屋までのCTの2/3ほどで歩ききり、あっという間に塩見小屋まで来ました。
New塩見小屋です。
綺麗になりましたね~。
新築の小屋はとても綺麗でした。
寝床は寝袋とマットが置いてあるのでですが、私達は個人のものがありますので、寝具無しで宿泊です。
夕ご飯はカレーでした。以前の旧塩見小屋のような、素朴な御飯を期待していたのですが・・・
まぁ、山小屋の繁盛期はカレーと言うのは仕方ないですね。
おかわり自由と言うのはとてもありがたい事です。
息子もおかわりしますが、子供は流石に小屋番さんによく話しかけられます。
小「どこから来たの~?」
息「北沢峠から~」
小「え・・・?どこまで行くの~?」
息「太平洋まで」
小「・・・!」
やりとりが面白かったです。
多数居る小屋番さんの反応も様々で、
凄いね!と言ってくれる人、信じられないと笑う人。
色々居ました。
そちらの反応を見るのが、また良い意味で面白かったです。
いいのだ、人にどう思われても良い。
やりたい事をやり遂げるだけだよ、人目を気にせず信じて行こう。
流石にこの日は歩きすぎました。
消灯時間を待たずして、私達親子はぐっすりと眠ってしまいました。
雷が来なくて良かった・・・
3日目
この日は2時に起きました。
行程も長く、午後からの雷が怖いので早出する為です。

どんどん荷物をまとめて、3:00に熊ノ平をスタートしました。
生活サイクルが本格的に山化していきます。

昨日明るいうちに少し先まで下見したおいたので迷いは無いです。
こちらが塩見岳。
行きましょう、仙塩尾根へ。

暗い中に看板です。
安部新倉岳は登山道から1分外れた所にあります。
もちろん寄りますよ~。

暗くて山頂標が分からなかったのですが、三角点はタッチです。
三等三角点
点名「安部荒倉」
百高山35座目になります。

しばらく歩くと、ようやく空が明るみ始めてきました。
目の前は広河内岳でしょうか?

竜飛見晴に到着です。
少し腰を下ろして休みますが・・・
まだまだ塩見岳は遠いですね。

でもしっかりと熊ノ平方面は遠ざかっています。

やがて少し歩くと登山道に分岐点が来ます。
新蛇抜山です、もちろんこちらも寄ります。

新蛇抜山
百高山36座目!
三角点はありません。

少しずつ近づく塩見岳に・・・

少しずつ遠ざかる間ノ岳。

山頂を頂いたら足早に仙塩尾根を歩き続けます。
このあたりはずっと樹林帯を行きます。
息子、どうやら3日目にして体が山になってきたらしく、ペースが上がり始めました。
私、全然付いて行けません。

そして樹林帯の中で迎える日の出です。
やがて道は少しずつ高度を上げ始めます。
もう少しで北荒川岳の山頂が近いことが分かってたので、もう付いて行けない息子を山頂で待つようにと先行させました。
私は荷物が重く、まだまだそのペースでは歩けません。
しばらくして森林限界近い高いハイマツの間をくぐっていると、遠くから息子の声。
「お父さん、あと1分だよ~」
なんだか凄く悔しいですね(笑

ハイマツから抜け出た瞬間に、目の前にはドーンと塩見岳が君臨していました。
あー・・・近い。
カッコイイな~。
漆黒の鉄兜!

6;30
山頂標が無かったので、こちらを頂きます。
北荒川岳!三角点タッチ♪
三等三角点
点名「伊那荒倉」
100高山37座目!

振り返ると、遠く仙丈ケ岳まで見えます。
歩いてきた仙塩尾根、長いですね~。

遠く、中央アルプスが見えます。
歩いてきた道、戸倉山、地蔵尾根まで一望でした。
あれを越えて、歩いた線が繋がっています。

そして遠くは富士山。
この旅初めてお目にかかります。

まだ六時半ですが、ここまで3時間半かけてきたので、ここでしばらく休憩しました。
携帯の電波が入ったので、ヤマテンやらなんやら、天気予報を見まくりです。
すると・・・
どうやら前日までの天気予報と違う感じです。
午後からの雨や雷も、今日はさらに遅い時間になりそうな気配。
これは蝙蝠岳に行けるかな?
それでは塩見岳方面へ行きましょう。

ここは北荒川岳の旧テン場です。
今は幕営禁止です。
ここが使えれば色々に旅の計算が楽になるポイントなのですが・・・
様々な理由により閉鎖されたテン場です。テントを張ってはいけません。

テン場からはお花畑を抜けて塩見岳へ向かいます。
綺麗な所ですね。

塩見岳が近づくと、ドンドン高度を上げ始めます。
あの最後の坂、きつそうですね。。。

さぁ、もう少しだよ!
って、調子の良い息子にはあんまり関係ないようです。

急登直前で休憩します。
が、私は休むと体が動かなくなりそうなので直ぐに発ちました。
息子には「気が向いたらおいで~」
と言ったら、しばらく休んでました。

それにしても今日は天気が良いです。
ここ数日のように沸き立つ雲も無く、仙塩尾根が一望です。
こんな長大な尾根を歩いてきたんですね。

あっと言う間に息子が追いついてきました。
が
「お父さん、僕怖い。」
と息子。
ザレた急登&右側崩落地で、息子の足がプルプルしています。
確かに、一発滑ればアウトな所ですね。
自分の前を行かせることにしました。

9:00北俣岳分岐に到着です。
さて、ここで息子と作戦会議です。
ここから蝙蝠岳は往復4時間。
まず行ける体力があるのか?
天気は持つのか?
携帯の電波が入るので、天気予報や雨雲レーダーを見ると、6時間後まで雨雲は来ないようです。
周りを見ても、まだ沸き立つ雲も無い。
息子はここの登りでエネルギーを消費したものの、行けると言います。
今回の旅はまだ3日目ですが、テントを張ってから雨だったり、今日のこの天気だったり、なんだかツイている気がします。
きっと選択は間違わない!
行こう!蝙蝠岳!

ザックをデポして、水・軽食・カッパ・貴重品・ヒトココをだけを持って行きます。
デポしたザックにはザックカバーをかけて、ハイマツの下に置いて行きました。

まずは北俣岳までの岩陵帯です。
岩場とハイマツ漕ぎの20分。
切れ落ちていたり、結構な所でした。
難易度は西穂独標クラスでしょうか?

北俣岳から見る塩見岳です。
こちらから見る事はなかなか無いのですが、これもまたカッコイイですね。
塩見岳は地味だと言われますが、いやいや充分派手な山だと思いますよ。

南に目を向けると荒川三山です。
天気も良く素敵な景色ですね♪

北俣岳からは丸い小石の歩きやすい稜線が続きます。
前方には蝙蝠岳です。
近いようで遠いですよ。
そしてこの時、前方向こうからこの稜線を走って来る方が見えました。
凄い、走ってる・・・

稜線は緩やかなようですが、かなり高度を下げます。
バックには塩見岳です。
息子、やはり相当足に来ているようで、空荷でもペースが上がらなくなってきました。
そりゃそうです、ここまで熊ノ平からかなり歩いています。
急がせずに、ペースを合わせて歩きます。

一旦樹林帯に入った後、再び高度を上げると、目の前にはようやく・・・

11:00
蝙蝠岳山頂、頂きました!
百高山38座目!

そして三角点タッチ♪
三等三角点
点名「中俣」
私と息子のペースだと、ココだけを目的にしてくれば往復3日はかかる場所です。
往復4時間でこれるなら、是非寄りたいと息子と話していたのですが・・・
念願かなって来ることが出来ました。
人が居ない、そして南アルプスの深部の山々がいつもと違う角度から見えます。
素晴らしい山頂と稜線です。
ここでゆっくり休むか!
と息子に言ったのですが、
「お父さん、また2時間戻るんだよ。そこから小屋まで1時間半。
雷が来たら怖いから、もう帰ろうよ。」
と、なんと慎重派なのかビビリーな息子。
でも言う事はごもっともなので、10分だけ腰を下ろして休んだら、早々に立ち去ることにしました。
息子は山頂標に、「またね~」と言いましたが、また来る事はあるでしょうか・・・?

再び北俣岳へと戻りますが、少し雲が出始めましたね・・・

近くて遠い、蝙蝠岳。
この稜線を甘く見てはいけません。
地味に体にきます。
そしてこの辺りで先ほど稜線を走っていた方と再びすれ違いました。
お話を聞くと、今朝畑薙を出てきて、蝙蝠尾根を通って塩見岳を日帰りだとか・・・
なんとも超人です、凄すぎます!

北俣岳に戻りました。
塩見岳、相変わらずカッコイイです。
雲が増えてきたので急ぎましょう。

13:10
デポしたザックを回収して荷物を再パッキングです。
その間息子を休ませて、10分程で出発しました。

塩見岳への登り途中。
こんな所がありました。
左右がスッパリと切れ落ちてる痩せ尾根です。
一コケで終了するポイントです。
息子が怖いと言うので、気休めにスリングを出して息子のザックに引っ掛けて私が持ちます。
それだけで少し安心するようでした。
無事通過です。

14:00
塩見岳東峰です。
3年ぶり、2回目!
長い長い仙塩尾根を地蔵尾根を含めて完歩出来ました。
ホントに長い尾根でした!
山頂は2回目なので写真を撮ったらすぐに西峰に移動します。

西峰の三角点!
二等三角点
点名「塩見山」!

こちらは御料局の三角点ですね。
と、ここで体がきついと言う息子。
少し休憩しようか。
とザックを下ろして腰を下ろした瞬間・・・
ゴロゴロゴロ・・・・・
と遠く雷轟が聞こえ始めました。
よく見ると三伏峠の方の山は真っ黒な雲の中。
息子、スクッと立って、
「お父さん、行こうか。」
とそそくさとザックを担ぎます。
なんとも臆病な。。。

そして塩見岳の下り斜面の岩場。
3年前はロープで確保しながらプルプルしていたこの場所を、
今日一番のスピードでスイスイ降りて行きます。
ビビリパワー炸裂です。
鬼の様に速い!
確保しているスリングが引っ張られっぱなしです。
「お父さん、急がないと!」
いや、転んで落ちるほうが怖いんですが・・・

幸いな事に雷の音は近づくことも無く遠ざかり始めたのですが、息子は
「油断できないからね!」
とペースが落ちません。

山頂から塩見小屋までのCTの2/3ほどで歩ききり、あっという間に塩見小屋まで来ました。
New塩見小屋です。
綺麗になりましたね~。
新築の小屋はとても綺麗でした。
寝床は寝袋とマットが置いてあるのでですが、私達は個人のものがありますので、寝具無しで宿泊です。
夕ご飯はカレーでした。以前の旧塩見小屋のような、素朴な御飯を期待していたのですが・・・
まぁ、山小屋の繁盛期はカレーと言うのは仕方ないですね。
おかわり自由と言うのはとてもありがたい事です。
息子もおかわりしますが、子供は流石に小屋番さんによく話しかけられます。
小「どこから来たの~?」
息「北沢峠から~」
小「え・・・?どこまで行くの~?」
息「太平洋まで」
小「・・・!」
やりとりが面白かったです。
多数居る小屋番さんの反応も様々で、
凄いね!と言ってくれる人、信じられないと笑う人。
色々居ました。
そちらの反応を見るのが、また良い意味で面白かったです。
いいのだ、人にどう思われても良い。
やりたい事をやり遂げるだけだよ、人目を気にせず信じて行こう。
流石にこの日は歩きすぎました。
消灯時間を待たずして、私達親子はぐっすりと眠ってしまいました。
雷が来なくて良かった・・・
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