大地を歩こう ›  › 百高山 › 百高山を行く裏銀座!3日目

2017年08月19日

百高山を行く裏銀座!3日目

8月12日 

3時半ごろ周りのテントの撤収音で目が覚めました。
流石にテント組みは早出しますね。
コレだけ混んでると、次のテン場でも早着しないとテントが張れなさそうです。

でも我々の今日の目標は南真砂経由の水晶小屋です。
距離と到着時間を考えて、少し遅出する事にしました。

出て行く皆様を見送ってからお湯を沸かして朝コーヒー。
だいぶガランとしたところで息子を起こしました。

目が覚めてからは動きの速い息子。
一緒にテントをたたみ、移動の準備を進めます。

百高山を行く裏銀座!3日目
と言う事で、ほぼテン場最後発でスタートとなりました。
それでも6時前なんですけどね~。
とりあえずは目の前の三ツ岳を目指します。

百高山を行く裏銀座!3日目
最初に上げる名も無きピークには三角点がありました。
国土地理院の三角点ではなく、角がまるっとした三角点。
「山」のマークが印象的なこれは、農務省山林局の三角点です。
主三角点でした。

百高山を行く裏銀座!3日目
三岳の稜線を上げて行きますが、今日の天気は曇り。
ガスガスですね。たまにガスが切れる瞬間を期待しながら歩きます。
そして、三ツ岳山頂手前はピークを巻くように登山道が続くのですが、ここで登山道を外れる事にします。
三岳は登山道の無いピークと、登山道のある西峰の二峰あります。
しかし、国土地理院で定める最高点は、登山道の無いほうのピークに設定されています。
百高山をやるからには、こちらのピークを踏まねばならないでしょう。

登山道は無いのですが、うっすらと踏み跡があるのが分かります。
高山植物を踏まないように、飛び石の上に足を置くようにして稜線を上り詰めました。

百高山を行く裏銀座!3日目
7:10
三ツ岳山頂、頂きました!!
2844.8m
百高山、57座目!
この旅最初の百高山ですね、今回も沢山踏みますよ~

百高山を行く裏銀座!3日目
ここで小休止です。
三ツ岳の山頂はこのように微妙に三つの峰が山頂にあります。
だから三ツ岳って言うのかな・・・?
たまにガスが切れて景色が見えるのですが、それにあわせてパラパラと小雨も降り始めたので、ザックカバーだけかけることにしました。

百高山を行く裏銀座!3日目
と言う事で、三ツ岳のコルに下りてきました。
登山道の分岐部分ですね。
こちら側に降りる方には明瞭な踏み跡があったので、それを辿れば良いだけでした。
分岐から登る人が多いのですね。

さて、ここからは三ツ岳の稜線ルートと、巻道のお花畑ルートに分かれます。
もちろん、ピークを踏みに行きます。

百高山を行く裏銀座!3日目

西峰ピークです。
こちらも先端が三つに分かれてますね。。。

さて、あとはなだらかな稜線を歩きます。

この辺りの稜線は歩きやすいですね。
南アルプスのような大きな上げ下げがあるわけでもなく、中央アルプスのように細かくいつでも上げ下げするわけでもなく。
なだらかーな道を歩きます。
いいなぁ、北アルプス。歩くのが楽です。

百高山を行く裏銀座!3日目
野口五郎へと続く稜線です。
水晶岳の山頂は雲に隠れていますね。

百高山を行く裏銀座!3日目
三ツ岳の山頂から歩く事1時間半ほど、野口五郎小屋に到着しました。
ここでお昼には早いですけど、カップラーメンを頂いておきます。
ただのカップラーメンなのに、山で食べるとなんでこんなに美味しいんでしょう。。。
さらにここで水も2.5リッター買っておきます。
水晶小屋は水の供給量が少ないので、次の日の行程の事を考えるとここから水を持っていかないと足りなさそうです。
裏銀座コースは水場が無いので、常に水の事を考えてないとダメですね。
水の無駄使いが出来ません。

さてそれでは行きますか。
と思ったら、赤いベストを来た遭対協の方に話しかけられました。
南真砂経由で水晶小屋まで行くと行ったら、南真砂岳への竹村新道の様子等、細かく教えていただけました。
ありがとうございます。
こうやって、常に登山者の事を気にかけて下さるんですね。
ご苦労様です、助かります。

小屋を出て少し上げた所で、
「カラ~ン」
と鐘が一つ鳴りました。

小屋のほうを見ると、遭対協の方が
「お気をつけて!」
と大きく手を振っていました。

「ありがとうございます!」
と返します。

なんだか、ジーンと来ましたね。

百高山を行く裏銀座!3日目
さて、山頂は小屋からそんなに遠くありません。
15分程で到着です。
野口五郎岳 2924.5m
百高山、58座目!

ガスガスなのが残念ですが、山頂ゲットです♪

百高山を行く裏銀座!3日目
こちらも頂きます。
三角点タッチ♪
二等三角点
点名「五郎岳」

さて、眺望も望めないですし小屋で充分休憩もしたので、このまま歩き続ける事にします。
出発します。

野口五郎からの下りも緩やかに下っていきます。
ホントに歩きやすい道だな~・・・
と思って下っていると、登山道の先、ガスの中にありえない光景を見てしまいました。
思わず笑いが出てしまいました。

百高山を行く裏銀座!3日目
さて問題です。この写真の中に何か間違いがあります。
ちょっと写真が小さいかな・・・?

思わず笑いが出たというのは決して馬鹿にしたのではなく、コレだけの挑戦をする人が居るんだと、あまりに凄いものを見てしまったゆえの笑いです。
お間違えの無いように。

すれ違いざまに少しお話しました。

百高山を行く裏銀座!3日目
自転車押してますよ。

北アルプスの稜線を、自転車で歩いているのです。
聞けば、笠新道を登ってきて稜線を歩き、この後烏帽子小屋からブナ立尾根を降りるとか。。。
「自転車に乗れたのはほんの少しだけですよ~」
なんて言いますが、まずそれでここに来ようと思って実行しているだけで大冒険です。
素晴らしい!

色々な人がいるのですね、驚きました。

笠新道、自転車を押して来るの大変だっただろうな・・・



さて、我々も歩きます。
そこから二つほどのピークを巻いて進むと・・・

百高山を行く裏銀座!3日目
竹村新道分岐です。
ここから湯俣峰面に続く道があります。
もちろん、南真砂岳に行く為に、一度そちらへ進みます。

百高山を行く裏銀座!3日目
分岐から少し進んだところにザックをデポしました。
貴重品、水、行動食、カッパをサブザックに入れて行きます。
雨が降っても大丈夫なように、ザックにはカバーを被せて置きます。

実は、こザックをデポした手前には、もう一つザックをデポしている人が居ました。
ここにザックをデポするなんて、南真砂岳の往復する人以外ありえないですね。
そして南真砂岳を往復する人なんて、百高山ハンターしか居ないです。
もう同じ匂いがプンプンする訳ですよ。
思わず嬉しくなってしまいました。

さて、行きましょう。

百高山を行く裏銀座!3日目

稜線を少し下った所です。
南真砂岳への道は一部危険な所がありますが・・・

このあとカメラの調子が悪くなり、撮影が出来なくなりましたので、詳細は戻り道に。
基本的に下り道なのに細かくアップダウンがあります。
そして南真砂岳が近づくと、大きく上げ始めます。

そうそう、その危険箇所を通過中にザックをデポした方とすれ違いました。
その時は軽くお話する程度でしたが、後に色々とお話する事になります。
素敵な方でした♪

百高山を行く裏銀座!3日目
分岐から1時間ほどで南真砂岳の山頂に到着しました。
カメラも復帰して、南真砂岳山頂!
2713m百高山、59座目!
本日三つ目の百高山です。

山頂で少し休憩してから、再び戻り足となりました。

百高山を行く裏銀座!3日目
南真砂岳への道は一部崩落箇所のキワを通ります。
木の階段、雨で濡れていると滑りそうです。
ここで滑ったらアウトですね~。

百高山を行く裏銀座!3日目
百高山を行く裏銀座!3日目
同じく崩落地ギリギリを通過します。
さらに、かなりザレた斜面のトラバースがあったり、結構気が抜けない区間があったりしますのでご注意ください。
15分ほどの区間ですね。

百高山を行く裏銀座!3日目
でも、この時期はお花畑が広がって綺麗な所もありますよ♪

戻りは基本的に登りなので、少し時間がかかりましたが・・・
百高山を行く裏銀座!3日目
デポしたザックを回収し、1時間半ほどで分岐に戻りました。

百高山を行く裏銀座!3日目
さて、あとは水晶小屋まで歩くだけですね。
ガスの稜線を行きます。

初めて歩く道、ガスで先が見えないので様子が分からないですが・・・
分岐から水晶小屋までCTで2時間。
結構ありますね。

百高山を行く裏銀座!3日目
さて、東沢乗越に到着です。
おそらくココからは登りになるはずなので、ここでゆっくり体を休める事にしました。

ここで、竹村新道を湯俣から上がってきた方と一緒になったのですが、相当足に来ているようで大分疲れている様子でした。
同じく水晶小屋を目指していて、同じく予約が取れていない。
もう突入するしか無いですね(笑
もう少し休まれるそうで、お先に出発する事にしました。

百高山を行く裏銀座!3日目
歩き出して直ぐ、急に高度を上げ始めたと思ったら・・・

一瞬ガスが切れて先が見えました。
なんだ?
西穂の稜線みたいです。
息子も
「お父さん、ピラミッドピークみたいだね!」
とか言い出してウキウキしています。
急に道が岩岩してきました。

百高山を行く裏銀座!3日目
さらにガスが切れて、水晶小屋が見えました。
あとほんの少しです。
でも、小屋までずっと岩岩してますね。
難易度的にはホントに西穂独標前後のような感じでしょうか。
道幅はありますが、落ちるとまずそうな所が続きます。

百高山を行く裏銀座!3日目
あー、あれが水晶岳かな?
この日初めてお目にかかりました。
ホントに黒いですね。

百高山を行く裏銀座!3日目
と言う事で、15:20
無事に水晶小屋に到着しました。
予約無しでも受付してもらえたのですが、今日は2枚の布団に5人!
厳しーなー・・・

まぁでも小屋は悪くないのです。
殺到する我々が悪いので。

混雑が激しいので、でかいザックは乾燥室にデポします。
そして、もう明日の出発準備をして、服も着替えていつでも出られるようにしておきます。

ようやく落ち着いてゆっくり。

百高山を行く裏銀座!3日目
小屋裏の小さなピークに登ると、御地蔵様と一緒に山林局の主三角点をみつけました。
この辺り一帯は、山林局の三角点が多いのですね~。

そして小屋前でのんびりしていると、先ほど南真砂岳ピストンの際にすれ違った方と会いました。
同じ日にブナ立尾根を上がってきて南真砂を往復し、明日は赤牛岳に行かれるとか。
話を聞くと、やっぱり百高山ハンターでした(^^)
お母さん、5人姉妹らしく、しかも皆さん南アルプスの山名が名前に入っているらしく、南アルプスシスターズと呼ばれているらしいです。
今回歩く山も殆ど我々と被っていました。
静岡出身らしく、しかもTJARの望月さんと御友達であるとか。
あの道を歩いた事とか色々お話したら、すっかり仲良くなりまして、FBでも繋がる事となりました。
とても良い出会いになりましたね♪


そしてもう一つ、素敵な出会いがありました。
小屋裏で夕ご飯を息子と食べていた時に話しかけられまして・・・
「息子さんのTJARのTシャツ分かった~!」
と。
ヤマレコでフォロー頂いている、同じく子連れ登山をしているhiyopaさんとhiyoriちゃんでした。

百高山を行く裏銀座!3日目
息子の一つ上の女の子を連れて、こちらも良く山を歩かれています。
小屋が超混雑していたのと、翌日の行程の為に早寝しなければならず、あんまり深くお話は出来ませんでしたが。。。
時間が許せばもっと色々とお話したかったですね。
また、どこかの山でお会いできると良いですね~。
パパが居なくなると、そっとその後姿を目線で追うhiyoriちゃん、可愛かったです。



さて、次の日の行程はこの旅の核心になります。
水晶小屋を早朝に立ち、赤牛岳を往復します。
CTは7時間ほど。
そして、当初の予定は再び水晶小屋に宿泊でしたが、もうこの混雑は流石に・・・
ですので、往復して10時までに戻れれば、そのまま三俣山荘のテン場まで移動する事に決めました。
かなり行程は長くなりますけどね。
まぁ、息子もやる気になってますので、頑張りましょう。


明日はどんな一日になるかな?
天候も回復傾向なので、良い一日になるといいな。



4日目に続く


スポンサーリンク

同じカテゴリー()の記事画像
安峰山へ
世界の人と歩く乗鞍
焼岳と西穂高岳ピラミッドピークを日帰りしてみる その②
焼岳と西穂高岳ピラミッドピークを日帰りしてみる その①
百高山完登! 2日目 駒津峰 甲斐駒ヶ岳
百高山完登! 1日目 アサヨ峰
同じカテゴリー()の記事
 安峰山へ (2019-01-29 12:00)
 世界の人と歩く乗鞍 (2018-11-14 07:00)
 焼岳と西穂高岳ピラミッドピークを日帰りしてみる その② (2018-10-21 08:00)
 焼岳と西穂高岳ピラミッドピークを日帰りしてみる その① (2018-10-19 07:00)
 百高山完登! 2日目 駒津峰 甲斐駒ヶ岳 (2018-09-29 12:00)
 百高山完登! 1日目 アサヨ峰 (2018-09-28 12:30)

Posted by PENTAGON at 20:00│Comments(0)百高山
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。